高精度位置測位
UCSDとの共同研究共同研究プロジェクト
屋内のモノ・人・車両の位置を、mm単位の精度で捉えたい
UWBの電波を使い、ミリメートル(mm)単位の位置精度を目指します。XR空間と実物の位置合わせ、車両・設備の位置合わせ、小型ドローンの屋内位置把握につながる測位技術を研究しています。
こんな課題をご相談ください
- 工場や倉庫で、移動する機器や物品の位置を把握したい。
- 実物とAR表示の位置がずれ、作業支援に使いにくい。
- 測位のための受信設備を多数設置することが難しい。
- GPSを使いにくい屋内で、小型ドローンの位置を把握したい。
物流、設備、車両、XRの用途では、位置の誤差だけでなく、情報が更新される速さや設備の設置条件も重要です。「何センチで測りたいか」に加え、「どこで、何台を、何の判断に使うか」から構成を考えます。
研究のアプローチ
UWBは、広い周波数帯域を使う無線技術です。対象物に取り付けたタグからの信号を受信し、到達時間や位相に含まれる情報を使って位置を推定します。現実の物体の座標をデジタル空間へ伝えることで、物品の追跡や実物と仮想物の位置合わせにつなげます。
研究目標は、ミリメートル(mm)単位の位置精度です。必要な測位範囲や更新頻度と合わせて、設置条件や対象の動きによる誤差を評価し、目標に近づける方法を検討します。
受信設備の数を減らすことと、必要な測位品質を得ることを一緒に考える点が研究の入口です。設置しやすい構成で何が測れるかを確かめ、対象の動きや遮蔽も含めて評価します。
研究で扱っていること
XRLocの研究では、単一の測位モジュールからタグの位置を推定する方式と、実物の位置をVRの体験へ反映するデモを扱っています。複数タグを観測するための通信制御も研究対象です。
UCSDのDinesh Bharadia先生との共同研究には、XR向け測位・追跡デモ、屋内ARの実用的な課題の検証、3次元測位のXRLoc3D(MobiCom 2026採択済み)があります。
EVワイヤレス充電の位置合わせに向けた研究では、UWBの信号を使い、車両と給電設備の位置関係を捉える方法を検討しています。
EVの給電設備との位置合わせについても、UCSDと共同のUWB測位研究を発表しています。
小型ドローンへの応用として、単一アンカーUWB測位に基づく屋内高密度群飛行、群飛行に向けた測位手法、測距精度の評価を発表しています。機体数や飛行範囲に応じた位置の観測と飛行への接続は、ドローンの測位・群飛行で詳しく紹介しています。
現場では、タグの配置、測位範囲、金属物や人の遮蔽、同時に扱う対象数を分けて確認します。論文の実験条件との違いを整理し、利用目的に必要な精度と更新頻度を具体的にします。
共同研究で確かめたいこと
| 検討する条件 | 評価すること |
|---|---|
| 対象物と受信設備の配置 | 測れる範囲、設備数、設置の負担 |
| 静止・移動・遮蔽のある場面 | 位置誤差の分布、追跡が途切れる条件 |
| タグ数と更新頻度 | 遅延、欠測、通信・電源の負担 |
| 小型ドローンの機体数・飛行範囲 | 測位の更新頻度、遅延、群飛行との接続 |
| 作業支援や位置合わせへの接続 | 表示や制御に必要な座標系と応答時間 |
まず代表的な作業範囲と対象物で小さく測定し、現場の機器やアプリケーションとの接続を検討します。必要な精度がまだ定まっていない段階でも、作業の目的から評価方法を一緒に整理できます。
関連する研究テーマ
- 電波センシング:タグの追跡に加え、通信電波から動作や空間の状態を捉える研究。
- ドローンの測位・群飛行:屋内小型ドローンの位置を観測し、複数機の飛行へつなげる研究。
- ロボットと通信の協調:位置と通信品質を、移動ロボットのタスクにつなげる研究。
- 3次元映像・点群伝送:実空間の情報をデジタル空間へ届ける研究。
発表文献
このテーマに関連する論文誌・国際会議・研究会・全国大会などの発表を紹介します。題名・著者名は原文表記を保持しています。
論文誌・国際会議など
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EVワイヤレス充電のパッドとコイルの位置合わせ
UWBを用いて、EVワイヤレス充電の給電パッドと受電コイルの位置合わせを検討した共著論文です。
Ryotaro Hada, Shunsuke Saruwatari, Kenichi Koga, Masahisa Doko, Koji Inafune, Toshinori Matsuura, Takuya Fujihashi, Dinesh Bharadia. “Toward Precise Pad-to-Coil Alignment in EV Inductive Charging with UWB.” IEEE Open Journal of Vehicular Technology, vol. 7, pp. 2668–2684, 2026-08-26. -
[2]
単一UWB受信アレイによる3次元測位(採択済み)
単一のUWB受信アレイを用いたリアルタイム3次元測位の共著研究です。ACM MobiCom 2026に採択されており、APIの採択済み表記を保持しています。
Ryotaro Hada, Shunsuke Saruwatari, Misaki Sakuta, Kazuhiro Kizaki, Takuya Fujiwara, Takuya Fujihashi, Aditya Arun, Dinesh Bharadia. “XRLoc3D: Single UWB Receiver Array for Real-Time 3D Localization.” The 32nd Annual International Conference on Mobile Computing and Networking (ACM MobiCom '26) (Accepted), pp. 757–779, 2026-08-16. -
[3]
EVワイヤレス充電の位置合わせに向けたUWB測位
UWBの到達時間と位相差の情報を組み合わせ、車両と給電設備の位置合わせに向けた測位を研究しています。
波田 凌太朗, 梶原 綾乃, 作田 岬紀, 古賀 健一, 洞江 昌尚, 稲船 浩司, 松浦 利典, 藤橋 卓也, 猿渡 俊介. “EVワイヤレス充電のための位置合わせシステムに向けたToF-PDoA統合によるUWB高精度位置測位システム.” 情報処理学会論文誌, vol. 67, no. 7, pp. 1149–1160, 2026-07-15. -
[4]
屋内ARの位置測位で生じる実用上の課題
屋内ARの位置測位・追跡で生じる課題を調べ、無線測位と視覚情報を組み合わせる方向を検討した共著論文です。
Shunpei Yamaguchi, Aditya Arun, Takuya Fujiwara, Misaki Sakuta, Ryotaro Hada, Takuya Fujihashi, Takashi Watanabe, Dinesh Bharadia, Shunsuke Saruwatari. “Experience: Practical Challenges for Indoor AR Applications.” The 30th Annual International Conference on Mobile Computing and Networking (ACM MobiCom '24), pp. 1030–1044, 2024-11-18. -
[5]
XRに向けたUWB測位のデモ
UWBによる位置測位を、XRのアプリケーションで用いるデモを扱った共著発表です。
Ryotaro Hada, Aditya Arun, Dinesh Bharadia, Misaki Sakuta, Shunsuke Saruwatari. “Demo: UWB localization and Tracking for XR Applications.” ACM International Conference on Mobile Systems, Applications, and Services (ACM MobiSys '24), pp. 604–605, 2024-06-05. -
[6]
少ない受信設備で実現する屋内高精度測位
UWBを用い、現実の物体とXR空間の位置を対応付けるための屋内測位を研究しています。
Aditya Arun, Shunsuke Saruwatari, Sureel Shah, Dinesh Bharadia. “XRLoc: Accurate UWB Localization to Realize XR Deployments.” The 21st ACM Conference on Embedded Networked Sensor Systems (ACM SenSys'23), pp. 459–473, 2023-11-13.
研究会・シンポジウムなど
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[7]井上 晃志, 田中 晴輝, 波田 凌太朗, 熊代 壮晟, 木崎 一廣, 藤橋 卓也, Abner Asignacion Jr., 鈴木 智, 猿渡 俊介. 第119回モバイルコンピューティングと新社会システム (MBL) 研究会, no. 14, pp. 1–8, 2026-05-13.
単一アンカーUWB測位に基づくマイクロドローンの屋内高密度群飛行システムに関する一検討
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[8]波田 凌太朗, 作田 岬紀, 藤原 拓也, 山口 隼平, 木崎 一廣, 藤橋 卓也, 渡辺 尚, 猿渡 俊介. 第115回MBL研究会, pp. 1–6, 2025-05-23.
UWBを用いたXR向け3次元位置測位システムの高精度・低遅延化に向けた一検討
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[9]作田 岬紀, 波田 凌太朗, 藤原 拓也, 山口 隼平, 木崎 一廣, 藤橋 卓也, 渡辺 尚, 猿渡 俊介. マルチメディア、分散、協調とモバイル (DICOMO2024) シンポジウム, no. 6C-2, pp. 1182–1189, 2024-06-27.
XRへの応用を目的とするUWBを用いた3次元位置測位システムの一検討
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[10]藤原 拓也, 波田 凌太朗, 作田 岬紀, 山口 隼平, 木崎 一廣, 藤橋 卓也, 渡辺 尚, 猿渡 俊介. 第110回モバイルコンピューティングと新社会システム (MBL) 第81回ユビキタスコンピューティングシステム (UBI) IEICEセンサネットワークとモバイルインテリジェンス研究会 (SeMI) 合同研究発表会, no. 14, pp. 1–8, 2024-02-29.
Ultra Wide Bandを用いた高精度位置測位システムの一検討
全国大会など
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[11]荻野 翔太, 井上 晃志, 波田 凌太朗, 古賀 健一, 松浦 利典, 木崎 一廣, 藤橋 卓也, 猿渡 俊介. 電子情報通信学会 ソサイエティ大会, no. B-15-04, p. 1, 2026-09-23.
時系列最適化を用いたUWB位置推定の精度向上に向けた初期的検討
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[12]井上 晃志, 田中 晴輝, 波田 凌太朗, 熊代 壮晟, 木崎 一廣, 藤橋 卓也, Abner Asignacion Jr., 鈴木 智, 猿渡 俊介. 情報処理学会 第88回全国大会, no. 6R-06, pp. 1–2, 2026-03-08.
マイクロドローンの屋内高密度群飛行に向けたUWB測位手法の初期的検討
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[13]梶原 綾乃, 波田 凌太朗, 作田 岬紀, 木崎 一廣, 古賀 健一, 洞江 昌尚, 稲船 浩司, 松浦 利典, 藤橋 卓也, 猿渡 俊介. 2025年電子情報通信学会ソサイエティ大会, no. B-15-06, p. 1, 2025-09-10.
UWBを用いたEV無線給電システム向け高精度位置測位に関する一検討
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[14]井上 晃志, 田中 晴輝, 熊代 壮晟, 木崎 一廣, 藤橋 卓也, Abner Asignacion Jr., 鈴木 智, 猿渡 俊介. 電子情報通信学会 ソサイエティ大会, no. B-15-09, p. 1, 2025-09-10.
UWBを用いた小型ドローンの位置推定に向けた測距精度に関する初期的評価
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[15]内田 岳, 山口 隼平, 木崎 一廣, 藤橋 卓也, 渡辺 尚, 猿渡 俊介. 情報処理学会 第87回全国大会, pp. 1–2, 2025-03-15.
モバイルARの屋内位置測位における実用的課題の発見とUWBを用いた改善検討
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[16]波田 凌太朗,作田 岬紀,藤原 拓也,山口 隼平,木崎 一廣,藤橋 卓也,渡辺 尚,猿渡 俊介. 情報処理学会 第86回全国大会, no. 1ZC-05, pp. 1–2, 2024-03-15.
Ultra Wide Bandを用いた高精度位置測位のための信号解析システムに関する一検討
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[17]作田 岬紀, 波田 凌太朗, 藤原 拓也, 山口 隼平, 木崎 一廣, 藤橋 卓也, 渡辺 尚, 猿渡 俊介. 情報処理学会 第86回全国大会, no. 2ZA-02, pp. 1–2, 2024-03-15.
Ultra Wide Bandを用いた3次元位置測位の高速化に関する基礎検討
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[18]作田 岬紀, 藤原 拓也, 山口 隼平, 木崎 一廣, 藤橋 卓也, 猿渡 俊介, 渡辺 尚. 電子情報通信学会ソサイエティ大会, p. 1, 2023-09-14.
市販デバイスとUWBモジュールとの相互接続性に関する検証
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測りたい範囲、必要な精度、設備を設置できる場所を共有し、現場に合う測位構成を検討します。
最初は、実現したいこと、対象の機器・データ・環境、必要な性能をお知らせください。共同研究で確かめる範囲と評価方法を、一緒に具体化していきます。
共同研究のご相談・お問い合わせ
ins-info at net.ist.osaka-u.ac.jp
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